なぜまちかどネットワークではまちかどゲートウェイを使うのか -生きるのに必要ないものがそこに在りつづけるために-
次に、IPマスカレード(NAPT)が設定されて、まちかどゲートウェイはまちかどネットワーク(10.50.0.0/16)宛のIPパケットを中継するようになる。LANのルータにあらかじめ 「10.50.0.0/16 宛のパケットはまちかどゲートウェイのIPアドレスに転送する」ように静的経路を設定しておけば、まちかどゲートウェイ宛のパケットは ルータ→まちかどゲートウェイ→まちかどネットワークのホスト という順に中継されるようになる。
これは、まちかどネットワークの前身となった闇ネットでも同様である。 企業や大学などで企業内/学内ネットワークにアクセスするためにVPNを提供することがあるが、それらはPCやスマートフォンなどの端末に直接VPNアカウントを設定することが多い。まちかどネットワークのVPNの運用方法はそれとは対照的である。
本稿では、まちかどネットワークではなぜこのような仕組みを採用しているのかを解説する。
個々の端末の設定を不要にする
すべての住人でネットワーク全体を分散所有する
縁側をつくる
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